1966年の音楽(1966ねんのおんがく)では、1966年(昭和41年)の世界の音楽分野に関する動向を記述する。
出来事
- ジャッキー吉川とブルー・コメッツ・メンバーが作曲した楽曲をメンバー自身達で演奏しながら歌唱・コーラスするバンド。メンバーである井上忠夫が作曲した日本人の琴線に触れる曲調(ブルコメサウンド)で「和製オリジナルポップス」の原点「青い瞳(Blue Eyes)」や「青い渚(My Lonely First Love)」(両曲とも作詞は橋本淳)が洋楽レーベルのCBSコロムビアから発売されヒット。ザ・ワイルド・ワンズの想い出の渚」。リヴァプール・サウンドを軸として独自にアレンジし、メンバーの大野克夫・かまやつひろし・井上孝之は作詞・作曲・編曲を変幻自在・自由自在にこなしポップなオリジナル曲が多いザ・スパイダースも活躍。グループサウンズ・ブームが爆発する伏線になった年。
- 荒木一郎が「空に星があるように」をヒットさせた。
- アニマルズの「朝日のない街」は反戦歌ではなかったが、「この場所から出ていかなければ」という歌詞が、ベトナム戦争に従軍していたアメリカ兵の心に響き、彼らの間で大人気だった。
- この年のビルボード年間チャートのベスト3は2種類存在する。
- 1966年12月24日発表のリスト
- ママス&パパス 「夢のカリフォルニア」
- ?とザ・ミステリアンズの 「96つぶの涙(96 Tears)」
- ジミー・ラフィン 「恋にしくじったら(What Becomes of the Brokenhearted)」
- 後年修正されたリスト
- バリー・サドラー軍曹 「グリーン・ベレーのバラード」
- アソシエイション 「チェリッシュ」
- ライチャス・ブラザーズ 「ソウル&インスピレーション」
- 6月30日・7月1日・2日 - ビートルズが日本武道館でコンサートを開催。活動期間中で唯一の日本公演であった。
- ベトナム戦争支持派のバリー・サドラー軍曹の曲がアメリカで大ヒットした。だが、サドラーは後の1978年にカントリーの作曲家を射殺。さらに1988年にはグアテマラで銃撃され、翌年死亡するという悲劇的な人生を歩んだ。
- 12月31日 - 第17回NHK紅白歌合戦
洋楽シングル
洋楽アルバム
- ローリング・ストーンズ 『アフターマス』『ゴット・ライヴ』
- ビートルズ 『リボルバー』
- ボブ・ディラン 『ブロンド・オン・ブロンド』
- レイ・チャールズ 『クライング・タイム』
- アニマルズ 『ザ・ベスト・オブ・ジ・アニマルズ』
- スペンサー・デイヴィス・グループ『ザ・セカンド・アルバム』
- ゼム『ゼム・アゲイン』
- サイモン&ガーファンクル『サウンド・オブ・サイレンス』
- ジョン・コルトレーン 『アセンション』
- ザ・ビーチ・ボーイズ 『ペット・サウンズ』
- フランク・ザッパ&マザーズ・オブ・インヴェンション 『フリーク・アウト!』
- ドノヴァン 『サンシャイン・スーパーマン』
- セルジオ・メンデス&ブラジル '66 『マシュケナダ』
邦楽シングル
邦楽アルバム
主な音楽賞
デビュー
- 1月 - 城卓也/骨まで愛して…菊地正夫から改名
- 3月10日 - ジャッキー吉川とブルー・コメッツ/青い瞳(英語)…ボーカル曲・オリジナル曲のデビュー
- 4月 - 黒沢明とロス・プリモス/涙とともに(B面は「ラブユー東京」)
- 4月5日 - マイク眞木/バラが咲いた
- 4月15日 - 加藤登紀子/誰も誰も知らない
- 5月 - 藤浩一(現・子門真人)/故郷の悲しき星
- 5月5日 - ジュディ・オング/星と恋したい
- 6月20日 - 森進一/女のためいき
- 7月 - 青江三奈/恍惚のブルース
- 7月 - 加賀城みゆき/おさらば故郷さん
- 7月1日 - ザ・サベージ/いつまでもいつまでも…寺尾聰在籍
- 7月20日 - ザ・ブロードサイド・フォー/若者たち
- 8月 - 黒沢年雄/僕の恋人どこにいる
- 8月16日 - モンキーズ/恋の終列車
- 9月5日 - 荒木一郎/空に星があるように
- 9月1日 - シャープ・ホークス/ついておいで…安岡力也在籍
- 9月20日 - 山本リンダ/こまっちゃうナ
- 10月 - ヴィレッジ・シンガーズ/暗い砂浜
- 10月 - 水沢有美/兄妹の星
- 10月1日 - 緑川アコ/夢は夜ひらく
- 10月5日 - 恵とも子/ピンクの口紅
- 11月5日 - ザ・ワイルドワンズ/想い出の渚
- 12月16日 - ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス/Hey Joe
- 12月20日 - 高石友也/かごの鳥ブルース
- 月日不明 - 中山丈二/真珠の涙
結成
解散・活動休止
- 王将太鼓
- ザ・スリー・サンズ
- ザ・パラマウンツ(秋)
- ザ・ブロードサイド・フォー
- ザ・ロネッツ(夏)
- ジェリー&ザ・ペースメイカーズ(10月)
- ジョニー・キッド&ザ・パイレーツ
誕生
- 出身地または国籍が日本である人物の国名表記は省略。
死去
- 2月13日 - マルグリット・ロン( フランス、ピアニスト、1874年生・91歳没)
- 3月30日 - イェリー・ダラーニ( ハンガリー、ヴァイオリニスト、1893年生・72歳没)
- 6月12日 - ヘルマン・シェルヘン( ドイツ、指揮者・作曲家、1891年生・74歳没)
- 7月31日 - バド・パウエル( アメリカ合衆国、ピアニスト、1924年生・41歳没)
- 8月21日 - 篠崎弘嗣(福岡県、ヴァイオリニスト、1902年生・64歳没)
- 9月17日 - フリッツ・ヴンダーリヒ( ドイツ、テノール歌手、1930年生・35歳没)
- 10月7日 - スマイリー・ルイス( アメリカ合衆国、R&B歌手、1913年生・53歳没)
- 11月2日 - ミシシッピ・ジョン・ハート( アメリカ合衆国、ブルース歌手・ギタリスト、1892年生・74歳没)
- 11月12日 - クインシー・ポーター( アメリカ合衆国、作曲家・ヴィオラ奏者、1897年生・69歳没)
- 11月28日 - ヴィットリオ・ジャンニーニ( アメリカ合衆国、作曲家、1903年生・63歳没)
- 12月24日 - ガスパール・カサド( スペイン、チェリスト、1897年生・69歳没)
脚注
注釈
出典
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