富士岡駅(ふじおかえき)は、静岡県御殿場市中山にある、東海旅客鉄道(JR東海)御殿場線の駅である。駅番号はCB12

概要

御殿場市南部の富士岡地区に位置する駅。かつては富士岡村内唯一の鉄道駅であった。

御殿場線がまだ東海道本線の一部であった1911年(明治44年)5月に開設された富士岡信号所(信号場)が当駅の前身である。戦時中の1944年(昭和19年)8月に信号場から駅に変更され、旅客営業を開始した。営業開始当初は軍関係者のみ利用可能であり、駅から南へ1kmほど行った場所にある陸軍重砲兵学校富士分教場へ通勤・通学する定期乗車券所持者や軍人・軍属専用の駅であった。しかし軍関係者専用駅だった期間は約2ヶ月間と短く、1944年(昭和19年)11月には一般客の利用も可能になった。

歴史

  • 1911年(明治44年)5月1日:国有鉄道東海道本線の富士岡信号所として、御殿場 - 佐野間に開業。
  • 1922年(大正11年)4月1日:富士岡信号場に改称。
  • 1934年(昭和9年)12月1日:熱海 - 沼津間開通に伴い、東海道本線国府津 - 富士岡 - 沼津間は御殿場線に改称。
  • 1943年(昭和18年)7月11日:御殿場線単線化。付近は1891年(明治24年)に複線化されていた。
  • 1944年(昭和19年)
    • 8月1日:富士岡駅に昇格、旅客営業開始。当時は日本軍関係者のみ利用可能。
    • 11月10日:一般客の取り扱いを開始。
  • 1946年(昭和21年)3月5日:荷物の取扱いを開始。
  • 1968年(昭和43年)7月1日:御殿場線御殿場 - 沼津間電化に伴い、構内を電化。駅のスイッチバックを廃止。
  • 1971年(昭和46年)2月1日:荷物の取扱いを廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる。
  • 1989年(平成元年)10月31日:行き違い設備設置。
  • 2010年(平成22年)3月13日:ICカード「TOICA」の利用が可能となる。

駅構造

島式ホーム1面2線を持つ地上駅。ホームの東側が下り列車が使用する1番線、ホームの西側が上り列車が使用する2番線である。

駅舎は駅構内東側にあり、1番線を跨ぐ跨線橋でホーム北端と繋がっている。駅舎内にはJR全線きっぷうりばが設置されている。

かつてはスイッチバック式の駅で、御殿場線の単線化後は本線と着発線1線、それに着発線に設けられた単式ホーム1面という構造になっていた。1968年(昭和43年)の電化を期に、勾配上にホームが移設されスイッチバックは廃止された。この時新設された単式ホームは駅舎の北側にあり、1989年(平成元年)に新設された現在の島式ホームとは異なる。

当駅は業務委託駅であるため、東海交通事業の係員が駅業務を行っている。ただし、夜間は係員が配置されない無人駅となる。また、管理駅である御殿場駅が当駅を管理している。

のりば

利用状況

「静岡県統計年鑑」によると、2021年度(令和3年度)の1日平均乗車人員は920人である。

「御殿場市統計書」「静岡県統計年鑑」によると、1993年度(平成5年度)以降の推移は以下のとおりである。

駅周辺

バス路線

駅前通りを突き当たりまで進んだところに、「富士岡」停留所がある。

  • 富士急モビリティ・富士急シティバス
    • 御殿場駅
    • 三島駅
  • 富士急モビリティ
    • 特別支援学校前 ※平日のみ運行

隣の駅

東海旅客鉄道(JR東海)
CB 御殿場線
南御殿場駅 (CB11) - 富士岡駅 (CB12) - 岩波駅 (CB13)

脚注

記事本文

注釈

出典

利用状況

御殿場市統計書
静岡県統計年鑑

関連項目

  • 日本の鉄道駅一覧

富士岡

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