嬰ハ短調(えいハたんちょう)は、西洋音楽における調のひとつで、嬰ハ (C♯) 音を主音とする短調である。調号はシャープ4箇所 (F, C, G, D) である。
音階と和音
赤マスは一般に臨時記号により表される。
和音は上段に自然音階、中段に和声的音階、下段に旋律的音階上行形で考えたもの。
その他のコードネームも実際の楽譜では異名同音的に変えられることがある。
特徴
一般に、曲の主調が嬰ハ短調という曲は少なく、ホ長調の曲でその平行調として現れることが多い。同主調は嬰ハ長調だが、♯を7箇所も (F, C, G, D, A, E, B) 使用しなければならないため、曲の途中では異名同音で♭5箇所 (B, E, A, D, G) の変ニ長調を使用することが多い(ショパンの『幻想即興曲』など)。
ヴァイオリンでは音階に開放弦の音の数が比較的少なく、そのため暗く曇った響きになる。一方、ピアノでの運指は黒鍵を利用することが多いため比較的容易であるといわれる。ショパンは好んで用い、特に夜想曲に多い。彼の嬰ハ短調の曲には極めて叙情的なものが多い。そこからロマン派的な調とされ、よって夜想曲を思わせるような曲想にもしばしば用いられる。
嬰ハ短調の曲の例
Category:嬰ハ短調を参照。
関連項目
- 交響曲嬰ハ短調



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